中国の新エネルギー車購入喚起策に注目
中国国家発展改革委員会は7月21日、「新エネルギー車に関する購入喚起策」を公表した。国家発展改革委員会が発表したことから着目したものの、一般的な発表に比べて意外なのである。
今回の公表では、10項目の購入喚起策を挙げているものの、具体的な数値や目標は一切掲げていない。あくまで概念、項目だけなのである。
そして、なぜここで公表かと考えると、不動産不況が報道される中、中国経済の底上げと、先般、テスラなどを含む中国自動車メーカー16社が過当競争を避けることで合意したことへの政府支援ではないかと思われる。
この中には2.ガソリン車の段階的廃止加速や、4.新エネルギー車の充電インフラ促進なども含まれている。具体的にどのような政策が示されるのか、今後も注視していきたい。
発表された10項目は以下のとおり。
1.地方政府に対し年間自動車購入枠の拡大を奨励
2.ガソリン車の段階的廃止加速(乗用車、商用車含む)
3.中古車市場の開拓促進
4.新エネルギー車の充電インフラ促進
充電システムのインテリジェント化、電池交換ステーションの拡充
5.新エネルギー車の充電に対する農村部の送電網向上
6.新エネルギー車の購入・利用コスト削減
7.公共部門における新エネルギー車の調達拡大
8.自動車消費のための金融サービスの強化
9.自動車メーカーに対する経済的かつ実用的なモデル開発を奨励
10.駐車場に関する供給スペース、立地環境の改善
<新エネルギー車に関する購入喚起策:原文>
https://www.ndrc.gov.cn/xxgk/zcfb/tz/202307/t20230721_1358538.html