ノルウェーのEV販売比率に驚愕!
2023年の年明けて、最も驚いたニュースの一つがノルウェーに関することである。
ノルウェー道路連盟によれば、2022年の同国の乗用車販売に占める電気自動車(BEV)の販売比率が79.3%に達したとのこと。これは2021年の64.5%を大幅に上回る記録的な数字である。あくまでBEVのみであり、PHEVは含まれていない。
ノルウェーはもともと、BEVには熱心であったが、それほど販売比率が高かった訳ではない。筆者がノルウェーを訪れた約10年前には約3%レベルであった。それから僅か10年あまりで驚異的な飛躍を遂げたことになる。
いろいろな分析があるが、カギは主に2つとされている。
一つは、政府が電動化への重要なインセンティブを導入したこと。BEV普及を後押しするため、通行料の無料化、駐車場、免税などのインセンティブを導入した。
もう一つは、充電インフラの充実である。国は大規模な充電ネットワークを展開し、南北1,700 キロメートルにわたって5600台を超える急速充電器を設置した。人口540万人に対して驚くべき数値である。人々の意識改革も加わったであろう。
ひるがえって、日本では2022年のBEV新車販売比率は1.7%に過ぎない。軽自動車EVも登場して健闘したが、まだまだである。しかし、日本でも、意識改革や有効な政策を打つことで、変革が起こる可能性もあるのではないだろうか。