BYD「スーパーeプラットフォーム」は充電インフラの起爆剤となるのか
BYDは3月21日、BEVの充電速度をガソリン車の給油速度と同じにする「油電同速」を実現するために、「スーパーeプラットフォーム」を発表した。
この新プラットフォームの詳細は明らかになっていない点もあるが、新型バッテリーにより最大1000Aの充電電流と10Cの充電レートを実現し、5分間で最大400km分の充電が可能となるようだ。
BYDはこれに合わせて、中国全土で4000か所以上に新型バッテリー対応のメガワット級フラッシュ充電ステーションを展開するとしている。
思い返せば、昨年3月には、ガソリン車よりも安い電気自動車「電比油低」というスローガンを掲げ、低価格戦略を発表ことが思い出される。この戦略により、他のBEV/PHEVメーカーのみならず、ICEやHEVの合弁ブランドも大打撃を受け、販売台数が大幅に減少した。
約1年経った今、BYDが「油電同速」のスローガンを掲げたことは、今年は、BEVの充電時間を解決する新技術を、新戦略として打ち出す意図であろう。
今回の発表でも、バッテリー寿命への影響や充電インフラの設置基準など不透明な点も多いが、BYDが自信を持って発表したことは脅威である。
日本の自動車メーカーでも、既存の方法に満足せず、充電インフラに関して新たな方法を模索することが急務となるのではないだろうか。