株式会社 日本電動化研究所
03月

2017年3月6日 和田憲一郎のビリビリ!とくる話

先般、ロイター発の小さなニュースに「ビリビリ!」ときたので、それについて述べたいと思います。

それは、「メルケル首相が、中国の李克強首相と電話会談で、中国国内の将来的なEV普及計画について話し合った」とのニュースでした。「秘密会談のため内容は公表できないが、中国が海外の自動車メーカー(つまり独自動車メーカー)を差別しない限り、EV普及を促進するという中国の計画をドイツは支持する」とのこと。

この背景として、中国では新エネ車を製造する企業を、これまでの200社以上から20社程度に絞る政策を実施しています。粗悪品を排除し、ある程度、品質までも確保できるメーカーへの絞り込みと思われます。

新エネ車製造のライセンスを得た企業は、現在11社に達していますが、全て中国企業であり、この状況から言えば残り9社程度しかありません。そのため、中国に大きな基盤を置くドイツ自動車メーカーはどうするのかと注目していた訳です。

そして、私の見立てでは、独自動車メーカーも新エネ車のライセンス申請で困っており、どこかで独のメルケル首相が訪中し、この案件に関して「手打ち」をするのではと思っていました。

この問題は、中国自動車政策がpolitics、つまり政治によって左右されている以上、海外資本による解決もpoliticsによってでないと決着しないと思っていたらからです。今回、独政府は電話会談にてライセンス申請の内諾を得たのではないでしょか。

ひるがえって、日系自動車メーカーはどうでしょう。ガソリン車は中国にて数多く生産していますが、新エネ車では1社たりともライセンス承認は下りておりません。日系自動車メーカーもどうしていいのか判らず、トップ外交による政府支援を得たいところですが、政府は国有地払い下げ問題で、それどころではないように思えます。

世界最大の市場に対して、きちんと手を打っている国と、まだその手がかりもつかめていない国。将来に大きな隔たりができてしまうのではないかと危惧しています。