09月

2015年9月1日 和田憲一郎のビリビリ!とくる話

 この日曜日、8月30日中国出張から戻ってきました。
現地にて仕事をしていると、毎日CCTVでは、9月3日に開催される「抗日戦争勝利70周年」軍事パレードの練習風景を放送しています。

 軍事パレードの目的は、海外に対する国力の誇示にあることは間違いないのですが、これほど毎日激しい訓練の様子が放送されると、筆者などは別の意味があるのではと思わず思ってしまう。

 一つは、軍部に対する党への忠誠心を高めること。

 つまり、国によっては軍部が暴走し、政権奪還を狙ったりする場合がある。しかし、中国では党がそれを全て掌握していることを、軍部の若手も含めて知らしめる狙いがあるのではないだろうか。

 もう一つは、一般市民に対して、党に対する従順さを植えつけること。

 若い兵士が、足腰に怪我を負いながら、厳しい訓練を受けるシーンを幾度も放映し、国内で時折発生する暴動に対して、そのような行為を抑制される効果を狙っているのではないだろうか。

 1つの物事に対して、目的が2つあることはよくある。今回どちらが正なのか判らないが、現地での加熱した報道ぶりを見ていると、狙いは国内にあるように見えてしまう。

 直近では、中国経済に対する懸念から株価暴落など、中国絡みの案件が多い。
巨大となった隣人に対して、どのように対処していけば良いのか。彼らなりの考え方を、注意深く見ていくことが大切になってきていると思われる。