2025年12月24日 和田憲一郎のビリビリ!とくる話

2025年12月24日 和田憲一郎のビリビリ!とくる話

三菱自動車は経営統合にどのように参加すべきか

12月23日、ホンダと日産自動車は、持ち株会社の設立を目指して経営統合の協議に入ると発表した。2025年6月までに最終的合意を目指し、持ち株会社を2026年8月に設立して、傘下に両社が入る。また、三菱自動車の合流については2025年1月末を目途に判断するようだ。

では、三菱自動車はどうすれ良いのであろうか。おそらく三菱自動車は、消極的参画と積極的参画の2案を検討するであろう。

消極的参画の場合、2025年1月末の回答として、2年ほどは経営統合の成果を見極めたいと宣言する。そのため、技術提携などは行うものの、三菱自動車の自立が先決なので、当面は自社の経営力向上に集中するという考え方である。

一方、積極的参画の場合は、2025年6月の最終合意に三菱自動車も参画し、2026年8月には上場廃止して、統合会社の傘下に入る案である。

あくまで筆者の個人的な考えであるが、ここまでくると積極的参画のほうが望ましいのではないだろうか。というのは、今後の車種ラインナップを考えるとき、PHEVを考えざるをえないが、2社のみでは成立しない。BEVやPHEVをどう展開するかと考えた時、最初から三菱自動車が入っているほうが、2年後に参画するより望ましい形でまとまるように思われる。

まだまだ不確定で見通せない状況であるが、米国で現地生産工場を持たない三菱自動車にとって、3社のアライアンスを有効活用することで可能性が広がるであろう。経営統合の基本は自立であるが、現時点でどの企業も自立の確証がなく、そのための経営統合であろう。

«